持ってるアニメサントラからお勧めしたい16曲について書きました
今日は一日ゲーム音楽三昧!
先日放送されておりましたね。
何やら原曲が少なくてちょっぴり残念という意見もあったようですが、ゲームは許諾とるのが大変だというお話もちらほらお聞きします。そういえばゲーム音楽のオーケストラコンサートで有名なPRESS STARTでも過去に「演奏は良いけど映像はダメ」という理由で、野菜の写真が延々流れ続けたことがありましたね。
それじゃあ次はもうこれしかない!
アニメ音楽三昧!
ドラマやゲーム、映画と同じくアニメでも物語を盛り上げるために欠かせないのが音楽。キャッチーなOP、EDの影に隠れがちですがアニメ音楽も沢山素敵な音楽があるのです。そんなわけで私がアニメを見始めてから少しずつ買い集めたサントラたちの中からいくつかお勧めの曲、作品を紹介していきたいと思います。
この空と大地の出会う場所 / 魔法使いに大切なこと:羽毛田丈史(2003)
- アーティスト: TVサントラ,田岡美樹,羽毛田丈史,大八木伸幸,林祐介,市川裕一,the Indigo
- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
- 発売日: 2003/03/07
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一部サンバのような曲も入っておりますが、全体を通してピアノとストリングスを中心とした優しい曲が多く、毎年夏になると思い出したようにかけるのがこの1枚です。
○ / 輪廻のラグランジェ 1期:鈴木さえ子、TOMISIRO (2012)
- アーティスト: TVサントラ,京乃まどか(石原夏織),中島愛,千野孝敏,サエキけんぞう,北川勝利,鈴木さえ子,ラスマス・フェイバー,TOMISIRO,沢田完,長谷泰宏
- 出版社/メーカー: flying DOG
- 発売日: 2012/03/28
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こちらの曲は主人公のまどかたちが操るウォクスが出撃するシーン、戦闘するシーンによく流れていた曲です。序盤は1曲目に収録されている「kamogawa in major」のフレーズが流れ、転調と共に心を掻き立てるような曲へと変わっていきます。輪廻のラグランジェは千葉県鴨川市を舞台にしていて、日常生活も垣間見ることができます。ラグランジェのサントラは日常と任務との違いがはっきりと分かれているのですが、この曲は日常から戦闘へ変わっていく気持ちの変化を表した曲なのではないかと思います。ランニングでスパートをかけるときによく聞いてます。
おはよう境界線 / 境界線上のホライゾン 1期:加藤達也(2011)
境界線上のホライゾン1期からは「おはよう境界線」をご紹介。境界線上のホライゾンは名曲ぞろいで悩みましたが、お話の中でも一番好きなシーンなのでこの曲にしました。トーリがホライゾンとの対話を終えて現実世界に戻ってくる最高に格好いいシーンで流れるのがこの曲で、その前に流れている「後悔の届く道上へと」の哀しげな旋律も手伝って、分厚い雲が真っ二つに切られたようにスカッとした曲です。
ホライゾンはその他にも「加速の屋根上」とか「燃焼回廊」とか「風がただ先を行く」とかむっちゃ良い曲あってどれも紹介したいけどああ残念。
幸いが咲ける場所 / 境界のホライゾン 2期:加藤達也(2012)
TVアニメ 境界線上のホライゾン オリジナルサウンドトラック Vol.2
- アーティスト: TVサントラ,茅原実里,結城アイラ,奥井雅美,ホライゾン・アリアダスト(茅原実里),畑亜貴,加藤達也,菊田大介(Elements Garden),東タカゴー,矢鴇つかさ
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2012/10/10
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最後の最後にエリザベスが花畑で語らうシーンで流れるこの曲。激動のアルマダ海戦を締めくくるに相応しい優しいピアノの曲です。2期も「save you from anything」とか「焦熱領域」とか良い曲は盛りだくさんなので、ぜひ聞いていただきたい1枚です。
Eternal Friendship / Free! :加藤達也(2013)
TVアニメ Free!オリジナルサウンドトラック Ever Blue Sounds
- アーティスト: TVサントラ,OLDCODEX,STYLE FIVE,加藤達也
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2013/10/02
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辿り着いた場所 / 夏目友人帳 3、4期:吉森信(2011)
- アーティスト: TVサントラ,HOW MERRY MARRY,中孝介,宮本笑里
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2012/01/25
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思い出は遠くの日々 / 秒速5センチメートル :天門(2007)
- 出版社/メーカー: コミックス・ウェーブ・フィルム
- 発売日: 2007/07/19
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Volupte du soir / ソ・ラ・ノ・ヲ・ト :大島ミチル(2010)
- アーティスト: TVサントラ
- 出版社/メーカー: Aniplex (DVD)
- 発売日: 2010/03/24
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ネッサのワルツ / フラクタル :鹿野草平(2011)
- アーティスト: TVサントラ,神前暁,鹿野草平,AZUMA HITOMI
- 出版社/メーカー: ERJ
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銀河美少年たち / STAR DRIVER 輝きのタクト :神前暁、MONACA(2013)
STAR DRIVER 輝きのタクト Songs & Soundtracks
- アーティスト: STAR DRIVER
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2013/01/23
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本当のきもち / 放浪息子 :神前暁、岡部啓一(2011)
- アーティスト: TVサントラ,ダイスケ,Rie fu
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2011/08/24
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Teki Paki / ゆゆ式 :sakai asuka(2013)
TVアニメ「ゆゆ式」オリジナルサウンドトラック 「Feeling good (nice) wind」(ジャケットイラスト:まじろ)
- アーティスト: VARIOUS ARTISTS
- 出版社/メーカー: エグジットチューンズ
- 発売日: 2013/07/17
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優しい海、優しい町の人々 / たまゆら :中島ノブユキ(2011)
写真が好きな女子高生、ぽってと友達が中心となって描かれる「たまゆら」からはこの曲を選びました。タイトル通りやさしさに溢れたこの曲は、たまゆらという作品の象徴でもあると思います。個人的には2期の11話がまだ録画残しているくらい大好きで、年の瀬にサントラと合わせて見ることが多いです。きらめくプリズムスタァ / プリティーリズムレインボーライブ :長岡成貢(2014)
プリティーリズム・レインボーライブ プリズム☆ミュージックコレクションDX
- アーティスト: V.A.
- 出版社/メーカー: エイベックス・ピクチャーズ
- 発売日: 2014/04/23
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海だったり、空だったり / TARITARI :浜口史郎(2012)
一昨年の自分のなかでの話題を全部持っていったTARITARIからはこの曲。ちょっと他には考えられないくらいこの曲が好きです。最終話で流れるこの曲は、それまでの鬱屈した空気を全部吹き飛ばしてくれるパワーを持った曲です。浜口史郎さんの曲はそのほとんどが作品のテイストを含んだものになっています。TARITARIだと、すべての曲が「~たり、~たり」で構成されてい「たり」、今回はあげておりませんがガールズパンツァーのサントラは西住殿のセリフのようなタイトルになっています。浜口史郎さんの曲は高い部分のメロディが独特なのでほかの作品でもすぐに気が付きます。10月からはSHIROBAKOの音楽も手掛けられるようで、今から楽しみです。木漏れ日を駆け下りて / 青い花 :羽毛田丈史(2009)
- アーティスト: 羽毛田丈史,Takefumi Haketa,TVサントラ
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2009/08/26
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というわけで、自分が持っているアニメサントラの中から16曲ほど紹介してみました。他にもアポロンとかクロワーゼとか、オススメしたいサントラは多数あるのですが、とっても長くなってしまいそうなので今回は見送りました。また機会があれば他のサントラについても書こうと思います。
『たまこラブストーリー』を観てきました
先週公開された「たまこラブストーリー」を観てきました。
ネタバレなしの感想です。
季節は春、高校3年生に進級したたたまこは相変わらずおもちのことばかり考えていましたが、進路のことなど、将来のことを少しずつ意識し始めたみどりやかんなたち。ふわふわしたままのたまことは対照的に、もち蔵はある決意を固めます。昨年のアニメ本編ではたまこが大好きなもち蔵がビビって何もできず、加えてたまこはおもちのことばかり考えていて能天気で、全くと言っていいほど何も進展がありませんでした。そんなもち蔵とたまこに起きた物語を描いたのが今回の劇場版でした。
高校3年生という1年間は、人生にとって1つの転機です。これまでなんとなく周りに合わせて通っていた高校生活が終わり、進学するのか就職するのか、どんな学校にどんな仕事に、専門学校なのかはたまた大学か、少しずつ自分の道を作っていく、その最初の一歩は高校3年生なんじゃないかな、と思います。作品の中でも主要なキャラたちがいろいろな思いを胸に将来を考えます。でも、どの子も将来について確たる自信があるわけではなく、どこかとらえどころのない不安定な未来の話に花を咲かせます。私は色々悩んで話した末に大学に進学しましたが、当時はまだよくわからなくて、とりあえず右行くか左行くかだけ決めたのを覚えています。夢もあったけれど、結局今はその夢とは違うことをしていたりします。そんな中、もち蔵は決意を固めます。どんな決意かは本編をご確認いただきたいのですが、これまであんまりフォーカスの当たらなかったもち蔵が将来とたまこのことを、どう考えているのかを垣間見ることができました。
また、タイトルにもあるとおり、恋についてもエピソードがあります。もちろん、たまこともち蔵の仲について。これまでたまこのド天然ともち蔵のドチキンが合わさり最強のやきもき恋模様が描かれていましたが、ようやく話が進みました。もち蔵とたまこ両方の視点と感情が交互に描かれるようになっていて、男性も女性もそれぞれの立場に自分を重ねて見れたのではないでしょうか。『好きな子のこと考えてるときってこんなだったよなあ』なんていう懐かしさや、もち蔵の背中を両手で押してやりたい気持ちが混ぜこぜになってしまい、ボロボロ泣きながらもち蔵を応援していました。二人の恋模様がどうなるのかは、ぜひ劇場で見てあげてください。
今回の劇場版の話をするうえで書きたかったことがもう二つ。一つは大人たちのやさしさです。たまこともち蔵が暮らすうさぎ山商店街には個性的な大人が沢山住んでいます。作中でも端々に出てくるのですが、進路や恋でぐらぐら揺れる二人を変わらないやりとりで支えてくれています。彼らはきっと細かい話を知らないでしょうし、知っていても顔に出していないのでしょうが、変わらない商店街の存在がとても心強くてあたたかくて、安心させてくれるのでした。そんな中で、たまこともち蔵の家族たちは「何となく察して」いるのですが、直接触れることはなくそっと優しく、少し荒々しく、肩を貸してくれる姿がえがかれます。これはもう少し大人になってから分かることでしょうが自分にも似た経験があって、その時のことを思い出してやっぱり泣いてしまいました。豆大父ちゃん、かっこよかったです。
それで最後にあとひとつ。あとひとつはね、みどりちゃんがかわいい!11!!!!たまこの幼馴染のみどりちゃんがかわいい!すごい!かわいい!とても!かわいい!Kawaii!
以前からもち蔵がたまこに近づくのがなんとなく気に食わなかったみどりちゃんは、アニメでも何度かもち蔵に意地悪をしてしまいます。それはもち蔵が嫌いというよりは、たまこが取られることが嫌だという嫉妬に近い感情だと思いますが、そんな子供っぽい感情を否定しつつもついやってしまう自己嫌悪に陥るみどりちゃんがどうしょうもなくかわいい。まんがタイムきらら発だったらもち蔵よりみどりちゃん応援してた。そんなみどりちゃんは作品の中で何度かキーパーソンになります。かんなちゃんも史織ちゃんもそれぞれかわいかったのですが、冷静に振る舞ってるようでいて冷静さを欠いてしまったり、ついもち蔵に意地悪をしてしまったり、他のキャラより一際人間味にあふれるみどりちゃんがダントツかわいかったのでした。
吸い込んだ空気が少し冷たくて鼻の奥をツンとさせるような、春風まとう青春ラブストーリー。今の季節にふさわしい素晴らしい作品なのでした。今週、気持ちを整理させて改めてもう一度見てこようと思います。
シュデンゲン室内管弦楽団の「サガフロンティア2楽曲演奏会」に行ってきました
4月12日に小松さくらホールで開催されたシュデンゲン室内管弦楽団による「サガフロンティア2」の演奏会を観てきました。さくらホールのある東大島という駅は初めて降りたのですが、見事なまでのベッドタウンで、マンション以外なんもない町でした。学校のクラスとかすっごい多そう。川があって、車の通りもあんま多くないので途中の公園で寝てしまおうかというほどの静けさ。でも通勤大変そう。
さて、駅から10分ほど歩いたところにあるさくらホール。おそらく300人くらいしか入れないであろう小さなホールで、どこに座っても演奏者との距離が近くてよいところでした。私は11列目の席で、ちょうど真ん中くらいでした。
大好きなサガフロ2の演目で、演奏された曲もオープニングから始まりエンディングで終わる流れで、ファンとしては非常に楽しい構成でした。いつか聞けたらいいなあと思っていたRosenkranzもありまして、大変贅沢なひと時を味わえました。サントラで聞いたあの曲がそのままグレードアップされた形で演奏されておりまして、見に来た人は全員そうかと思いますが、同作品が好きなひとはきっと最上の幸せだったと思います。いやあほんと素晴らしい演奏に構成で、Nachtigallのくだりでは泣いてしまうくらい素晴らしい演奏でした。あとコントラバスの二人がめちゃんこかっこよかった。
プログラムの裏に主催であり指揮者の大澤久さんからの一言がありまして、これが私が常々思ってることと少し似ているなあと思いました。ゲーム音楽というジャンルは非常にニッチなジャンルで、CDを買ってまで楽しむというひとはごくごくわずかな人だと思います。じゃあサントラCDを買ったひとというのはなんで買うのかという話になりますが、物語が良かったひと曲が良かったひとととがいるんじゃないかな、と思っています。前者は曲から物語を引き出すひとで、後者は純粋に曲が好きなひとです。サガフロ2に関しては私は「曲が良くて買ったひと」になります。
私、サガフロ2のシナリオってあんまりしっかりと覚えていない。大筋の話はできますけど、ウィルがどうやってリッチを生んだかとか、リッチとコーデリアがどうやって知り合ったとか、プルミエールって誰の娘だったっけ、とか、ぼんやりとしか覚えていなくて。その変わり水彩画タッチの世界観と音楽にベタ惚れでした。なので、なんか本当はファンというほどでもないのかなという違和感を持っていました。サガフロ2の曲たちは物語を引っ張り出して展開するタイプではなくて、意識することなく流れている曲づくりをしたんじゃないかなあと素人目で思っています。で、そのようなことをプログラムの裏に書かれていたので、似た考えを持っているひともいるんだなあと、一人嬉しかったのでした。
おおよそ3時間近い演奏会でしたが、自分が今まで聞いた演奏の中で一番よい演奏会でした。FF25周年コンサートと拮抗しちゃうくらいよかった。お願いだからスタジオで録音してCD出してくださいお願いします。帰り道でいろいろ思い出しながら、Rosenkranzがバイオリンで弾けることが分かったのでもっと練習しようと思いました。
劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising- を見てきました。
『劇場版タイガー&バニー - Rising - 』を見てきました。
といっても2週間くらい前に。
TVアニメで爆発的な人気を博して今もなお衰えを見せないタイガー&バニーの劇場版ということで、お客さんも結構入っていてにぎわっていました。やっぱり女性のお客さんが多かったですね。私はタイガー&バニーは前半戦が好きで、後半戦は完璧にダレてつまらなかったなあという印象だったのでやや不安を抱きつつに足を運びました。
TVアニメから1年半?くらい経過しているので冒頭に「これまでのタイガー&バニー」みたいな、5分程度のダイジェストがありました。これ見ててもやっぱり後半のマーヴェリックおじさんのくだりはつまんねえなあと再確認。全体的にアメコミテイストが強い作品なのでヒーローとヴィランのそれぞれの葛藤があるのは大いに結構なのですが、つまんないとこまでなぞっちゃったのは残念で、そこが不満点でした。劇場版もそうならないことを祈りつつ見たのですが、不安を払拭してくれた素晴らしい作品でした。
舞台はTVアニメの世界から数か月程度経過したシュテルンビルドで、変わらずヒーロー活動を続ける面々。いぼいぼおじさんのバックアップがなくなったために資本の移動なんかもあって、それぞれが以前とは少しずつ変わっていて、内面的な悩みや葛藤が描かれていました。作品のキャッチコピーが「己の正義 己の守るべきもの」ということで、色々な場面でそれぞれの正義が問われるシーンがあります。ヒーローが自分の掲げる正義の正しさに疑問を感じたり、ヒーローであるための気負いを描くのはアメコミのお家芸ですけれども、この作品ではそういうことあんまやらないだろうなあって思ってたので意外でした。しかも結構がっつり描いてくれて、異様におっさん臭いお話でした。私は大喜びです。
今作では新ヒーローとしてゴールデンライアンが登場します。事前の映像や振る舞いからは嫌味な奴という印象で、こいつがなんかやらかすんだろうなーと思ってあんまり活躍を期待していなかったのですが、これがまたかっこよかった。輝く黄金の鉄の塊!ニヒルな笑顔とキザなセリフに裏打ちされた実力!態度はデカいけどめっちゃ強い!なんかレミーっぽい!斜に構えて見てたけど、後半はライアンめっちゃ応援してた。フィギュア出てほしい。アニメに出てきたヒーローたちは総出演しているのでダークヒーロー的立ち位置のルナティックも登場します。相変わらず若干影の薄いルナティックさんですけども、ルナティックの掲げる正義は断罪ですので、甘っちょろい虎徹おじさんの正義と対照的に映し出すのは効果的な演出だったと思います。もっと活躍してほしいなあ、ルナティックさん。
全体としては人間模様8割で構成されていて終盤に怒涛の戦闘シーンがあるのですが、これがまたかっこよかった。バーナビーのためにワイルドタイガーはコミカルに描かれすぎていて演出としてのタイガーはあんまり好きになれなかったのですが、ここぞというときのタイガーはばつ牛ンに、抜群ににかっこよかった。娘の楓ちゃんもかわいくなってたし、父親らしさも見せてくれてよかったです。
TVアニメ版をほとんど知らなくても(覚えていなくても)楽しめるように作られていて、100分くらいの上映時間の中でダレることもなくお話が綺麗にまとまっていた、よい作品でした。TVアニメの冗長な展開はなんだったんだ。もうTVアニメ2期はやらなくていいので毎年新作映画出してほしいくらいです。それなら何度か見に行くためにお金落とすしフィギュアだってBDだって買っちゃうよ。最終的にはオンスロートみたいにめっちゃクロスオーバーしてくれ。
これからどんな展開になるのかはわかりませんが、とりあえず劇場版のブルーレイの発売が楽しみです。
HAPPY NEW IMERUATに行ってきました
1月11日に渋谷WWWで行われたIMERUATのライブ「HAPPY NEW IMERUAT」に行ってきました。
渋谷WWWというライブハウスは初めてで、地図を確認するとパルコの真ん前なのでそんなところにライブハウスあったっけなーと思って行ったらありました。前映画館だったとこかな。入り口から少し地下に降りるタイプのライブハウス。新宿MARZとかを思い出します。降りてくタイプのライブハウスは階段が無骨だったりして、この秘密基地感が結構好きです。
降りてチケット交換してビールもらったら物販で新曲のミニアルバムが出ていたのでアルバムと卓上カレンダーを購入。売っててよかった。荷物置いてステージへ。階段状になっているライブハウスで、要所に手すりがありました。こういうライブハウスはあんま見たことないなあ。全面フラットより見やすいし、自分のスペース確保できるからよさそう。既に結構なお客さんがいたので私はいちばーん後ろの端で壁にもたれかかって見てました。十分近いし前じゃなくてもよく見えるのはよいことです。
18時を少し回ったところでライブが開始。イマイチ自信が無いのでセットリストは省くとして、既存の曲から新曲まで、万遍なく演奏してくれました。今回はピアノ、パーカッション、ヴァイオリン、チェロ、ギター、あとトンコリとムックリという感じの構成。中でもヴァイオリンとチェロのパワー!ヴァイオリンのA線とE線の使い方すげー好きというか途中からはどうやって弾いてるのかが気になって仕方なかったです。右腕のなー肘から下だけでなー、弾けないんだよなあ。数曲引いてトーク、数曲引いてトーク、という形でしたがトークが相変わらず面白くて。海外ツアーに同行していた桑野さんについて恐らく「身を粉にして」とか「時間を割いて」とか言いたかったんだろうけど「身銭を切ってついてきてくれて・・・」とか言ったりしていて会場を沸かせていました。北海道生まれのひとって何人か知り合いにいるけど、なんというかフリーダムだよね。Minaさんの完全に脈絡のない話を聴いていて、そう思ったのでした。桑野さんについては他に「お酒を飲むとよくしゃべる方で、台湾に行ったとき朝まで、有りがたいお話を、していただいて・・・」って仰ってましたけど『あ、マジ説教されたなこれ』って思いました。
FF13からスーリヤ湖、クリムゾンエッジ、閃光なども演奏してくれました。きっと皆言っているだろうけど、閃光、やっぱかっこいい!浜渦さんのヴァイオリン使った曲でA線とE線が強い曲ほんと大好き。反物をね、しゅるしゅるっと広げているような小節のまとめ方が心地いいです。閃光みたいに横からガッと入ってくるタイプの曲もパートの終わり際で少しずつ少しずつ音を柔らかく細くしていく過程があって、そこがたまらなく好きです。
ライブでは曲に合わせてビデオも流れていたのですが、この演出は世界観を共有できるので楽しいですね。arpもライブでPVを合わせて流すことが時折あったけど、IMERUATの曲は歌詞が少ない分、映像でイメージを補完する作業はとても意味があるんじゃないかな、と思います。
そんなこんなで2時間と少しのライブは瞬く間に終わり、終演後のサイン会に。割と早い、というか10番目くらいに並べました。Minaさんにサインを書いてもらったときに「あ、この前Tシャツ当たった方ですよね?」って言われてちょいとびっくり。浜渦さんも「よう覚えてるなあ」なんて感心されておりました。いやあほんとに。少しだけヘドウィグアンドアングリーインチのお話をして会場を後にしました。出口に向かったら結構な列になってました。早めに並んでおいてよかった。
帰り道でアルバムについていたブックレットを読みつつ帰るのでした。「財布忘れて切符をもらって~」ってほんとの話だったの・・・東急とかは貸してくれそうですよね・・・
ファイナルファンタジー13と、ファイナルファンタジー13-2をあそんで
この文章は、ファイナルファンタジー13と13-2をクリアしたときに勢いで書いたのですが、なんだか世間の評価が一本道とかバランスガーとか遊び倒してないのに適当なこと言ってるひとが多くて、すっごく楽しく遊んでいた私はムカついてパソコンに眠らせていたものをライトニングリターンズ発売に際してまた引っ張り出したものです。色々なところで設定や考察が明らかになったので一部はそうしたものを参考にしていますし、一部はそのまま残してあります。
ファイナルファンタジー13をあそんで
第一作目のファイナルファンタジー13はコクーンと呼ばれる小さな星を舞台にした物語でした。コクーンはファルシと呼ばれる神のような存在に守られており、コクーンに暮らす人々は概ね穏やかに暮らしていたような描写が物語の前半でちらほらと描かれます。そこで穏やかに暮らしていたライトニングの妹、セラがある日、ルシと呼ばれる神の奴隷に突然選ばれます。コクーンの平和を乱す悪とされており、セラは社会の敵として追われ、そして使命を果たし、クリスタルになります。
同じころ、セラの姉であるライトニング、セラの婚約者スノウなど何人かのひとたちがルシの烙印を押されます。彼らは社会から逃げ、シ骸やクリスタルになることを止めるための方法を探します。旅の途中でライトニングたちは、コクーンが管理された社会であることに気が付きます。ファルシたちの都合の良いかたちで生かされ、ルシにされ、神の戦いの道具として使われていく。コクーンやパルスの真の姿に気が付いたライトニングたちはルシとしての運命に抗うために聖府と戦います。その中で生まれた葛藤、怒り、そして感情の移り変わりを描いた物語がFF13であったと私は思います。
もっと分かりやすく言えば私にとってFF13は心の成長を描いた作品でした。
管理された社会、敷かれたレール、抗うことのできない仕組みに立ち向かい、変えていく、話の本筋は王道中の王道だったと思います。ただ残念なことにややこしい用語と必要以上に盛られたキャッチコピーが、ストーリーを理解させづらくしていたように感じます。一応用語集とかゲーム内にあるんですけど、いちいち調べないというか、そういうのをすんなり受け入れさせるのもゲームデザインだと思うのですけどね。
ゲームの成長システムとしてクリスタリウムというものがありますが、これがキャラの心なんじゃないかなと思っています。各キャラには得意なロールがあり、戦闘で得たポイントで成長させていくシステムはキャラクターの心の成長を連想しました。
ライトニングたちはコクーン、後半はパルスと呼ばれる外の世界の旅を通じて精神的な成長を遂げます。例えばライトニングはセラを守るという信念の元、あらゆる対象をなぎ倒して進む孤高の存在でしたが段々と打ち解け、殴り飛ばしたスノウを頼りにして、ホープに穏やかな表情を見せていきます。例えばホープは母親が死ぬ切っ掛けになったスノウの行動に怒り、憎み、感情を爆発させて襲い掛かります。スノウもその思いに真っ向から立ち向かい、そして理解し合います。エストハイム邸手前でのイベントからエストハイム邸で見ることのできる美しい夕日は気持ちに区切りをつけた描写にも感じることができて印象的でした。ホープは1作目では14歳だったこともあってか、内面的な成長を見せるイベントが多かったように感じます。11章でのヴァニラとのニヤニヤイベントやライトニングとの微笑ましい一面など、多感だった少年が少しずつ青年へと成長していく姿に一喜一憂しました。ホープはとても感情移入しやすいキャラだったと思います。その他のキャラもそれぞれに苦しい気持ちを内側に抱えており、前半部分は重苦しい雰囲気が続いた作品でした。
重い雰囲気が一気に解放されるのが10章から11章にかけてのコクーン脱出のイベントで、衝突と離反を繰り返していた主人公たちが結束しあい、そして新たな地へ旅立つこのムービーシーンが私は大好きです。パルスと呼ばれる外の世界は、それまで言い伝えられていたような荒廃した世界ではなく、自然にあふれ、生活する人もいる地でした。旅を続けるライトニング一行は、パルスの歴史を紐解く過程でパルスとコクーンの関係、そしてコクーンの代表者バルトアンデルスの陰謀に気づき始めます。バルトアンデルスはコクーンを統制するファルシ=エデンとエデンのオーファンを破壊し、コクーンを破滅させることでかつてこの世界にいた神々を呼び戻そうとしていました。それが彼の使命でもあったのです。このバルトアンデルスってやつが厄介で、何度も何度もライトニングの前に立ちはだかります。その都度、ライトニングたちと言葉を交わすのですが、お互いの主張は全く相手に通じません。ライトニングたちは力づくでバルトアンデルスを退けて旅を続ける訳ですが、それすらも彼の思惑通りという設定。このあたりも抗えない運命としての描写の一部なのかな、と思います。
最終的にライトニングはバルトアンデルスを討ち、コクーンを崩壊させます。世界は滅亡し、セラを助けることができなかったライトニングは後悔しながら世界を変えることを諦めようとします。そのとき、パルスのルシであったファングとヴァニラがラグナロクとなり、その身をクリスタルに変えながらコクーンを支え、礎となるのです。破壊の使者であったはずのラグナロクが身を犠牲にして世界を守る。そしてコクーンの住民たちは呪いの地と言われていたパルスへ降り立つ。彼らの行動が世界の運命を変えた瞬間でもありました。そしてファルシの呪いから解き放たれたセラがライトニングへ駆け寄り、ファイナルファンタジー13のお話は終わりを迎えます。パッケージのロゴにもなっている象徴的なシーンですが、ファングとヴァニラが世界を支える演出は、FF13がお話を通じて伝えたかったことなのではないかと思います。個々の想いや願いが人を支える柱になり、それは新しい世界へ踏み出す第一歩にもなる。最後のシーンでみんながどこか晴れやかな顔であったのも、二人を信じていたからこそなのだと思います。
ファイナルファンタジー13-2を遊んで
続いて、ファイナルファンタジー13-2へ舞台は移ります。前作のお話のあと、ライトニングは突然姿を消します。誰もが「ライトニングは死んだ」と諦めますが、ライトニングの妹、セラだけは彼女を諦めずに信じ続けます。3年の月日が流れ、穏やかに暮らす人々の頭上に突然時空が歪み、隕石が降り注ぎます。間一髪のところで謎の青年ノエルに助けられるセラは、彼と共に時空の歪みを正す旅に出ます。ライトニングと再び会える日を信じて。
前作ではライトニングに守られるだけの存在だったセラが、姉を探すためにノエルと共に旅に出るのが13-2でした。序盤でのセラは頼りなさげで主張もはっきりしていなくて不安げでした。そこをがっちりサポートしてくれるのが成長して青年になったホープと一緒に旅をするノエル、そしてお茶目なモーグリの2人と1匹でした。私にとってこの作品でのホープとノエルは非常に重要な位置を占めていました。特にノエルの爽やかな性格は、あてのない旅を続ける二人のお話の中でひときわ輝いていて、物語を重苦しくさせない素晴らしいキャラクターだったと思います。そんな二人を陰でしっかりと支えてくれるのがホープでした。あまり抑揚が無い喋りでしたが頼れる兄のような存在だったホープと、辛い時も前を向いて諦めずに手を引いてくれるノエルの二人と共に、セラもまた成長したのだと思います。また、前作のひたすら走り続けるライトニングと違って13-2はコミカルな演出やほっと一息つける場所もあり、FF13のお話をなぞりながらまた新しい物語を緩やかに紡いでいく、遊びやすい作品だったと思います。
13-2は時空を旅する物語ということで、前作よりはるか昔、はるか未来の世界も舞台になります。そこで少しずつ明らかになるコクーンとパルス、ファルシの物語。そして大いなる混沌カイアス・バラッドと時詠みの巫女と呼ばれるユールの存在。最初は世界を破壊するために歴史の改編を繰り返してきたのかと思いましたが、本当は時詠みの巫女、ユールのための行為だということが明らかになると、カイアスもまた苦しんでいることが分かりました。どれだけ歴史を変えても訪れるユールの死と世界の終り。無数の世界を改編した末にカイアスが選んだのは、世界を混沌で飲みこむことでした。ライトニングはその目論見を阻止しようとヴァルハラに運ばれ、神の使いとしてカイアスと戦い、そして敗れたのでした。セラにその事実が伝えられますが、彼女は姉の死を信じずに世界の歪みを正す旅を続けます。「お姉ちゃんなら、きっとこうするから」と前を向いて。
無数の歴史のゆがみが正され、少しずつ正しい歴史へ戻り始める世界と、旅の途中で幾度となくライトニングの夢を見るセラ、時詠みの巫女の真実に辿り着く中で傷ついて沈んでいくノエル。物語の終盤でセラとノエルの立場が逆転していきます。人は、ずっと強いわけではありません。落ち込んだり、泣いたりもする。それでも立ち上がるのは、頑張ることができるのは「信じているから」、ノエルに言われた言葉をそのままノエルに返すセラは、旅を重ねてとても強くなっていました。そんなセラの呼びかけに、笑顔で応えるノエルもまた、旅を通じて成長したのだと思います。
旅を通じて明らかになって行く世界の真実と共にセラが時詠みの巫女であることが分かりました。夢でライトニングを視たのもすべて時詠みの巫女としての能力でした。時詠みの巫女の力は、使い続けると死んでしまう。このまま時空の旅を続ければ、セラの命もやがて尽きてしまいます。その中でとうとうカイアスを追い詰めたノエルとセラ。ギリギリのところでカイアスを殺すことを踏みとどまったノエルでしたが、カイアスがノエルの剣を自分に刺し、絶命します。結果的に混沌の神であるカイアスを殺してしまったノエルは、顔を歪めながらも正しい世界へと戻りました。しかし、世界の歪みを正したことでまた新しい未来が生まれ、時詠みの力が発動し、セラは死んでしまいます。さらに、カイアスの心臓は女神エトロの心臓であったためにヴァルハラは崩壊し、世界が混沌に満ちていくのでした。
この辺りはゲームを通じてどうなるのか全く分からず、煮えきらない状態で終わったのでとても残念でした。その後、ライトニングリターンズの発表があるまでやきもきさせられていたのでゲームとしての決着がつかなかった13-2はこの当時は本当に惜しい作品でした。それでもこの作品を馬鹿にできないのはノエルがいたからです。ノエルには幾度となく救われました。「男性に嫌われないように意識してつくった」ということでしたが、私にとってそれはバッチリだったようで、歴代の男性キャラクターの中でもかなり好きなキャラクターになりました。ノエルの強さのおかげで、最後まで楽しく遊べたのがファイナルファンタジー13-2でした。
続きはライトニングリターンズを遊び終えてからまた、書こうと思います。