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今日も歌があるから

Tiamat / T'apo Eagh / ScreenShots : http://www.flickr.com/photos/100497787@N06/

Melodies of Crystal:オニオン弦楽合奏団「第三回演奏会」を見てきました。

11月29日に小松川さくらホールで開催された「オニオン弦楽合奏団 第三回演奏会」を見てきました。前回は道に迷って遅れたのですが、今回は余裕を持って行動。真ん中右寄りの席に座っていました。

 今回は「ファイナルファンタジー6」がテーマで、さらに14人の主人公たちにスポットを当てた演奏となっておりました。Melodies of Crystalさんのプログラムは一つのタイトルに絞って掘り下げていくスタイルで、演奏を聴きながら作品への気持ちを改めて整理することができるのでとても楽しいです。霊峰コルツや魔列車など、普段は中々聞けない選曲に思わずにやにやしてしまいます。今回は弦楽合奏ということでピアノと弦のみの構成でした。

 事前に配布されたプログラムの後ろには主催の大澤さんのコメントが載っていました。「今回は主人公たちに焦点をあてた演奏なので『妖星乱舞』と『蘇る森』やりません(要約)」というようなことが書いておりまして、その理由がずらずらっと書かれておりました。たしかに2曲とも素晴らしい曲ですし『蘇る森』は音楽流れてくるとセリフも流れてくるくらい好きですが、この曲やると演奏会が終わってしまうので納得納得。『妖星乱舞』についてもケフカはある意味この作品の裏の主人公ではありますが、演奏会の趣旨とは少し違いますから、演奏しないというコメントになるほどなあ、と思いながら読んでいました。

 セットリストなんかは省くとして、演奏はゲーム内オープニングの吹雪のシーンから始まりました。客席からため息も漏れます。フラジオレット(多分)でここまで寒そうな音が出せるんだ!ウワー街角の子供たち!運命のコイン!魔列車!むちゃくちゃ聞くのが辛い(ゲーム思い出して)シャドウ!そして素晴らしい流れでの仲間を求めて!というもうほんとお腹いっぱいです有難うございましたお願いだからCD出してくださいって感じの演奏でした。
 
 聞けてうれしかった曲と楽しかった曲を上げると、まずは「街角の子供達」。FFの街の音楽って結構好きで、それだけ寄せ集めたプレイリストとか作っちゃってるのですが、FF1と6と10と12がとりわけ好きなもので、聞けたのは大変うれしかったです。次に「運命のコイン」と「霊峰コルツ」で、むちゃくちゃ格好良かったです。霊峰コルツの弦楽が聞けるとかたぶん今後無いと思うので頑張って脳に溜め込みました。「運命のコイン」については、FF6の中でエドガーとマッシュが大好きなもので、コイン投げるイベントとかエンディングのシーンとか思い出しながらじんわりとしていました。

 後半からは「ロックのテーマ」と「セリスのテーマ」。作中でも恋愛要素としてメインに出てくることの多い二人を素敵にアレンジしていたと思います。最初ロックとセリスのテーマが普通に流れるのですが、途中で2曲を重ねたうえにメロディが交互になるという、言葉で全然説明できてないけど思わず溜息が出ちゃうような素敵アレンジが繰り広げられたのでした。続いて「ガウのテーマ」。途中で原曲と同じ演奏が入って、楽器でちゃんと演奏するとこんなにも暖かい曲になるのかと、ガウらしい笑顔になれる曲なのかと、改めて思いました。あとは「シャドウのテーマ」から繋がるストラゴスとリルムのテーマ。シャドウは辛い過去を背負って生きるために家族を捨てた孤独なキャラですが、その内面が伝わってくるような暗くてキッツい編曲でした。そんなシャドウとは相反するような柔らかくて優しい「リルムのテーマ」と、どことなく影を感じさせる「ストラゴスのテーマ」はこの家族の感情とか境遇とかを完璧に表現されていたと思います。シャドウはほんと重かった。
 
 そして最後はやっぱり「仲間を求めて」です。それまでの一人一人のテーマを繋げての「セッツァーのテーマ」にもガツンとやられましたが「墓標銘」から一瞬のタメのあとの「仲間を求めて」が物凄いパワーでぶつかってきて大興奮でした。そうだよなあ、ゲームでも魔大陸落ちたあとって物凄い不安で、しかもあんま育ててないセリス使うんかいとか思いながら不安でいっぱいになりながらフィールドに出たんだよなあ、とか当時を振り返りつつ聞き惚れていました。そしてプレリュードに繋がって終わるのでした。
 
 FF6はプレイ当時小学生だったのであまり複雑な考察をせずにティナかわいい!リルムかわいいけど使えない!魔法はつええ!とか言いながらほぼ頭空っぽで遊んでいましたが、大人になると自分の経験と照らし合わせてシナリオを思い出してしまってすぐに泣きそうになります。物凄く大仰な言い方をすればFF6は人生讃歌かなあと思います。様々な境遇や立場の14人のキャラクターたちが人生の一部を共有して旅をするという、果ては世界を救うというというのは王道な物語ですが、ゲームというエンターテイメントを通じて感動することができたのは幸運だったと思います。だってもう発売から20年経ってるのに新しい形でもう一度当時を思い出させてくれる素晴らしいひとたちがいるんだもの。つうか発売から20年ですか。つらい。まだ実家に残ってるよVジャンプ特別号とトレカ。
 
 今回の演奏会で印象的だったのは、演奏してる皆さんもむちゃくちゃ楽しそうに演奏していたところ。体はグイグイ動いてたし、自然と笑みがこぼれてたし、と、聞いてる私たちも幸せでしたが、演奏してるひとたちはもっと幸せだろうなあ羨ましいぜこんちくしょう、と思いました。
 
 前回のサガフロ2も大変すばらしかったですが、今回も楽しい演奏を聴くことができたのでした。
 
 そうそう、アンコールは「大団円」を合間に挟んで「戦闘」「死闘」「決戦」を立て続けに演奏してくれました。みんなむっちゃ笑顔なのずるい。
 
 おしまい