今日も歌があるから

Tiamat / T'apo Eagh / ScreenShots : http://www.flickr.com/photos/100497787@N06/

Return to Ivaliceをあそんで

Return to Ivalice、終わりました。

先日実装された「楽欲の僧院オーボンヌ修道院」では、我々も知り得なかったイヴァリースの核心について多く描かれていて、FF14で紡がれるイヴァリースの物語は驚きと感動の連続でした。イヴァリースが好きで本当によかった。
というわけで、4.5で実装された物語を基に少しばかりの考察と、感想を書いていきます。
超ガッツリネタバレをしているので気を付けてくださいな





これまでのイヴァリースとのつながり


◆聖石
魔力が込められた特別な石。人の「願い」に呼応して力を引き出す。全部で13個あるとされている。負の感情で力を引き出したものは魔人ルカヴィとなり、混沌をもたらす存在になってしまう。


ブレイブ・ストーリー
イヴァリース全土に広く知られる英雄譚。貧民の出であったディリータハイラルが獅子戦争を通じて国王となり平定をもたらした物語。FF14ではこの話すべてがおとぎ話のような扱いになっており、ラムザやアルマといった人物は架空の人物にされている。話が進むごとに少しずつ真実が明らかになっていく。


◆デュライ白書
FFTの物語の原典となる書物。長らく教会に禁書として封印されていたが、アラズラム・デュライの手により発見、広く世の中に知られることになる。


◆ジェノミス・レクセンテール
デュライ白書の草稿を発見した人物。劇場型飛空艇プリマビスタに乗り劇団を率いている。ラムザ、アルマと名付けた二人の子供を持つ。妻は亡くしている。物語の中盤で真の名前が「アラズラム・デュライ」であることを明かす。アラズラム・デュライはFFTのエンディングでデュライ白書を発見し、真実を語り継いだ「アラズラム・J・デュライ」と名前が一致する。


ラムザ・レクセンテール
ジェノミスの子。かつてのラムザと瓜二つの容姿をしている。普段は穏やかな性格だが、今回の一件では常に落ち着かず、イラつきを募らせている。冒険者と行動を共にし、ラバナスタ、リドルアナへ足を運ぶ。


◆アルマ・レクセンテール
ジェノミスの子。かつてのアルマと瓜二つの容姿をしている。普段と違う兄の様子に心配している。リドルアナの探索前後から身に着けているネックレス(後に聖石であることが発覚)を通じて何者からか語りかけられる。アバターデザインが優秀すぎてハイパーメチャかわいい。


◆バッガモナン
FF12に登場したバンガ族の盗賊一味の頭領。FF14ではラスラ王子に仕える元王国銃士隊長になっている。ラスラ王子に託された願い(アーシェ王女の救助)を遂行できなかった後悔から聖石の力に触れてしまう。鬼龍ヤズマットとなって冒険者に襲い掛かる。


◆鬼龍ヤズマット
体力バカ。いい感じのガンビット設定して3日くらい戦闘してると死ぬ。FFシリーズで最も討伐シーンを見られたことが無いと思われるボス。


◆ノア・ヴァン・ガブラス
ダルマスカ王国を壊滅した帝国の軍団長。リドルアナでちらっと出てくる。ガブラスFF12でジャッジとして登場。兄のバッシュを憎んでいて怒りの制御ができない瞬間湯沸かし器。馬鹿アホ、ノア!


ここまでがこれまでのイヴァリースFF14のつながり。若干の違いはあるもののデュライ白書に沿った物語になっていました。デュライ白書はあくまでオーランの目を通して描かれた書のため、実際の出来事と異なる部分があるのは当然かと思われます。

オーボンヌで明らかになったこと

こっからオーボンヌを通じて明らかになったこと。真実。FFT発売から21年後の。


◆オーランとアルマ
 アルマはFFTでの聖アジョラ(アルテマ)との最終決戦後、ラムザの手助けによりイヴァリースに戻ってきており、オーランと出会う。二人はオーランを通じて英雄王となったディリータと出会い、真実を告げる。オーランはディリータの英雄王としての地位を守るため、真実を書いたデュライ白書を自らの手で教会に封印し、追われる身となる。恐らくこの後に捕まり処刑される。
 アルマはオーランとの子を身ごもっており、静かに暮らしたと思われる。(裏でディリータによる配慮があったかもしれない)。つまり、アルマの子孫がアラズラム・デュライであり、ラムザ・レクセンテールであり、アルマ・レクセンテールなので、瓜二つの子が生まれるのは自然な流れだった。

 
◆聖天使アルテマ
 FF12に登場した姿で出てくる。アジョラが聖石を通じて引き出したのがFFTアルテマであり、本体はこちらだと思われる。自らの力で聖石を生み出しているシーンがあり、持ち主の願いを吸うことで力を増している模様。
ミュロンドから脱出し再び世界を混沌に陥れるのが目的?


◆ムスタディオ、アグリアス、シド
FFTでの決戦後、死都ミュロンドに囚われてしまった模様。そして聖石の力を手にして冒険者に襲い掛かってくる。聖石の力に取り込まれてしまったのかと思われたが、実はいつかアルテマを倒してくれる冒険者が現れることを願い、そして力を試す存在として長い間留まっていた、ぽい。アルテマの力を削ぐために進んで聖石を手にしたのかもしれない。願いに呼応するためか、戦闘中の会話に負の感情は見えず、冒険者を試すようなセリフが多い。


ラムザ・ベオルブ
 アルテマを完全に倒すために機会を狙っていた?ジェノミスが持っていたオティスの中に潜んでいた?冒険者一行のアルテマとの戦闘中に身を挺して守ってくれる。どれだけ長い間待ち続けたのかと思うと泣ける。

 
ラムザの仲間たち
 アルテマ撃破後、ラムザのセリフと共に現れる!!!!!!!!はい泣いたー!しかも初期メンバー+後から仲間に加わるメンバー全員ね。ラファもさあ、マラークもさあ、ベイオウーフだっているんだよ。それだけじゃないんだ、初期メンバーのアリシアとラヴィアンとかラッドとかさあ・・・ふざけんなよド畜生!ありがとうございます!!1!!涙で画面が見えなくなったのでクラウドはいたかどうかわかんないです。労働8号はいました。
 

ディリータハイラル
 FFTでは英雄王と称えられながらも、ゲームをプレイする人間や(デュライ白書を通じた)真実を知るものの間では嫌なやつとしての評価が下っていた。しかし、真実を知る数少ない人物であり、その真実を妻オヴェリアにも話さずに命を落とした。オーボンヌでは願いを果たした仲間たちが消えゆく中、ラムザと握手を交わすために登場する。やっとディリータラムザがお互いに報われてくれた・・・。
 

ブレイブストーリー
 一連の出来事を通じてジェノミスが書き直した物語。ラムザアルテマを倒し、エオルゼアに戻ってくる。そしてアルマと手を取り、冒険に出る。FFTのエンディングどおりの結末。そして最後に二人のセリフ。


戦士は剣を手に取り胸に一つの石を抱く
消えゆく記憶をその剣に刻み
鍛えた技をその石に託す
物語は剣より語られ石に継がれる
今、その物語を語ろう


FFTのオープニングで流れるセリフ



 まだドロップ拾ってないんで周回途中に何か面白いものが見つかるかもしれませんが、1周目で自分が回収した要素としてはこんなところ。ファンの間でも時折出ていた「デュライ白書はオーランが書いた物語なので真実とは異なる可能性がある」という説が事実になりました。FFTのエンディングにちりばめられた謎もほぼ回収し、ファイナルファンタジータクティクスという物語は、発売から21年後に一つの終わりを迎えましたねえ。長かった。

 私たちが21年前に遊んでいた作品は「デュライ白書」の出来事であり、真実は異なっていた。時を経て真実が明らかになるが、ジェノミス(アラズラム)が描いたのはデュライ白書と脚色を加えたハッピーエンドだった、という結末。そして、この物語を、時を経た私たちが遊ぶわけですよ。無限ループ。イヴァリースはファンフェス発表の時から会場のメチャ後ろで思わず大声を上げてしまったくらい嬉しくて楽しみにしていたコンテンツでしたが、いろんな伏線を回収してまさかオープニングのコピーにも意味を持たせてくれるなんてね。ありがとうございます!
 
 昔遊んでいたころは、ディリータのやることなすことが気に食わなくて、これはたぶん当時のプレイヤーの皆さんも似たような見解だと思うんですけど、メッチャ嫌いだったんです。何て野郎だ、と。でも年を重ねて、ディリータの境遇を思い返すと仕方のないことなのかもしれない、と考えたりもしていたのですが、唯一許せなかったのがラムザと別れ、すれ違ったまま二人は離れ離れになってしまったことでした。「ごめん」なのか「ありがとう」なのかは分からないけど、ディリータには一言でいいからラムザと言葉を交わしてほしかったって、ずーっと思っていました。そしたらね、今回のオーボンヌの最期でさ、出てくるじゃん。握手すんじゃん。言うじゃん。おめえ!バッカ野郎!!!最高かよ!おれの心の中にあった「願い」もよ、浄化しちまったじゃねえかよぉ・・・。ありがとう・・・。
 
 今回のオーボンヌ修道院でReturn to Ivaliceは一応の完結を見せ、この後はまた別の物語が・・・アッ!!!!!!ガブラス!!!!!出てきた!!!!!お前悪そうなこと考えてんだろ!!!!こんにゃr・・・・うわああああああああアレーーー!!!!ヴァーーーーーーン!!!Return to Ivalice!!!Ivalice goes on!!!
 
 俺たちのイヴァリースはまだ始まったばかりだ!!!!
 
 おしまい